2013年07月12日

連れ子との養子縁組

鶴子さん26歳は2人の娘、鶴美ちゃん3歳、鶴花ちゃん1歳、を連れて、
再婚することになりました。お相手は42歳の既婚歴なしの男性です。
ナインティナインの御見合い番組で、よくありそうなパターンです。
簡単な式を挙げ、鶴子さんは入籍を済ませ、4人で仲良く暮らします。
ところが半年後、再婚相手の男性が突然亡くなってしまいます。

さて、月額にして10万円を超える遺族基礎年金は鶴子さんに支給されるでしょうか。
もし、2人の娘と再婚相手との間に、養子縁組の手続きがされていなかったのなら、
遺族基礎年金が支給されることはありません。
養子縁組の手続きをしておかないと、悲しみの涙が倍に増えてしまいます。


遺族基礎年金の支給を簡単に言うと、亡くなった被保険者に養われていた、
亡くなった被保険者の子がいる妻、あるいは亡くなった被保険者の子です。
(平成26年4月からは、亡くなった被保険者の子がいる夫も加わります)
亡くなった被保険者に子がなかったのなら、遺族基礎年金の支給はありません。


では逆のパターンです。龍子さん32歳が亀男さん35歳と結婚したとします。
亀男さん前妻とは死別で、亀太郎くん9歳と亀次郎くん6歳の2人の子がいます。
入籍後、子どもたち2人とも、良くなついてくれて、4人で楽しく暮らすのですが、
ある日、亀男さんが交通事故で亡くなってしまいます。

さて、月額にして10万円を超える遺族基礎年金は龍子さんに支給されるでしょうか。
この場合は養子縁組の手続きをしていなくても遺族基礎年金は支給されます。
もちろん、今後も亀太郎くんと亀次郎くんの面倒を見ることが前提になります。


マトメ。 自分の入籍ばかりで、子の養子縁組をするのを忘れていた場合、
@ (A男)と(B子・子)の場合でA男が亡くなったら、遺族基礎年金は支給されない。
A (A男・子)と(B子)の場合でA男が亡くなったら、遺族基礎年金は支給される。

この場での目線は死亡したA男です。
@の場合は、A男から見て妻はいますが、A男自身には子はいません。
妻に子はいたかもしれないが、亡くなった被保険者に子はいなかった、とされます。
対してAの場合は、被保険者であるA男から見て、子がいます。妻もいます。


さて、残された亀太郎くんと亀次郎くんを、今まで通り面倒を見る龍子さん。
遺族基礎年金は支給されたけど養子縁組をしておかないと戸籍上親子とは言えません。
亀男さんの死後に、残された子どもたちと、していなかった養子縁組をしたらどうなるか。
養子縁組は相手を間違えると失権しますので慎重にしなければなりません。

私、今まで遺族基礎年金のテキストで理解できなかった箇所がありました。
「子が、妻以外の者の養子となったとき」 テキストに書かれてあったのですが、
何を言ってるのかサッパリでした。妻以外の養子と書いてあるけど、じゃあ、
「妻の養子になる」ってどういうことだ? どういう状況がそこにあるんだ?

目からウロコです。
亡くなった亀男さんの妻が、亀男さんの子どもたちと養子縁組することだったんです。
「子が妻の養子になる」まさに、このことを指していたんです。
もちろん、減額も支給停止もなく、変わりなく遺族基礎年金は支給されます。


今度は正式に母となってくれた優しい龍子母さんが、亡くなってしまったら。
亀太郎くんと亀次郎くんに遺族基礎年金が支給されることになります。
子ども2人だけでは生活できませんので、
亀男さんのおジイちゃん、おバアちゃんに引き取られることになります。
この状況でも、2人には月額で8万4千円ほどの遺族基礎年金が支給されます。

おジイちゃん、おバアちゃんからしても、決して楽な年金生活ではありませんから、
2人がもらうことができる遺族基礎年金は、それなりに増える家計を助けてくれます。
おジイちゃん、時間はあるので遺族基礎年金を調べて勉強するわけです。
「なになに、直系血族との養子縁組なら遺族基礎年金は失権しない、か。
ワシたちは亡き息子亀男の親なんだから、まぎれもなく直系血族だよな。
なになに、生計を同じくするその子の父もしくは母があるときは支給を停止する、か。
父、母は死んじまったよ。ワシたちはジイちゃん、バアちゃんだから関係ないな」

一通り調べ終え、今後の2人の子どもたちのことを考えたうえで、
亀太郎くんと亀次郎くんと養子縁組することを決めます。

さて、養子縁組の手続きを終えたあと、遺族基礎年金の振り込みが滞ります。
おジイちゃんがしびれを切らして、年金事務所に電話でその理由を尋ねると、
「養子縁組をされたということで、あなた様方、おジイちゃんとおバアちゃんのお2人が、
亀太郎くんと亀次郎くんの正式な父親、母親となったわけです。という理由から、
生計を同じくするその子の父もしくは母があるときは支給停止、となったわけです」

ジイちゃん、バアちゃんと養子縁組すると、今までのジイちゃん、バアちゃんは、
父ちゃん、母ちゃんに変わるって盲点のような気がしませんか?


子が遺族基礎年金を受給することになった場合ですが、
【生計を同じくする、その子の父もしくは母があるとき、その間は支給停止】
母親が亡くなったら、子に遺族基礎年金が支給されますが、
父親と一緒に暮らすのが一般的であり、その場合は支給停止となります。
父親が亡くなったら、本来、子のある妻、つまり母親に年金が支給されますが、
母親が収入要件で受給権を得ない場合、子に遺族基礎年金が支給されます。
しかし、母と一緒に暮らすでしょうから、その場合も支給停止となります。
要は、遺族基礎年金を支給しなくても大丈夫でしょう、という状況です。
※平成26年4月に改正されるかもしれません。
posted by 貞吉 at 00:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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