2005年04月15日

大きな ぶり

会津若松市内に『百姓三人』という店があります。
改めて『百姓』と活字にするとドキッとさせられるものがありますが、
あくまでも店の名前ですし、『専業農家三人』じゃ、やっぱおかしいと思います。

とにかく評判のよろしい、人数もそこそこ入る、お薦めの居酒屋です。
私がこの店に初めて入った時のことです。
酒のつまみは何にしようか、メニューを見て選んでいました。
すると、『大きなぶり』という文字が目に入りました。
メニューに『大きな』とはこれいかに。へぇ〜珍しいなぁ、こんなメニューってあるんだ。
それぞれ好きなものを注文しようということだったので、
「すいません、大きなぶりを下さい」と注文しました。
「あいにく、今の季節はブリはおいてないんですよ」の答え。
「えっ、これですよ、ここに書いてあるこれ」メニューを指さして「ホレ、これ」
「ああ、大さなぶりですね。こちらは茄子の味噌田楽におもちが入っているものですが」
「……えっ、大なぶり?大なぶりじゃないんだ」

もし私が「ぶりはないんです」に対して素直に「あぁそうですか」で引き下がっていたら、
勘違いだったことは明かされず、「なんなのあのお客、季節外れのブリくださいだって、
それもずうずうしく大きなヤツだって」
悪態つかれて、顔を覚えられてしまったことでしょう。

『大きなぶり』と『大さなぶり』。
『さなぶり』という言葉を知らない人は絶対に見間違えると思います。
  ※ 大さなぶり(さのぼり、さなぼり)は田植えの終了後の祝い。
    『早苗振る舞い』が転じて『さなぶり』になったそうです。

確かに今まで『大きな』とか『やや小さめの』とか、手書きじゃなく
印字されたメニューは見たことがありません。
でも、知らない人は「へぇ〜会津若松ってメニューにこういう書き方をするんだ」
と思うはずです。
ましてや会津は観光地ですので、初めてこの地を訪れ、この店に入った方は、
少なからず私と同じ恥をかいていると思われます。

今度久しぶりに『百姓三人』に行って、素直に聞いてみようかなと思ってます。
「今まで、何人くらいの人がこの『大さなぶり』を『大きなぶり』ちょうだいって言いましたか?」
「えぇ、お客様。覚えてますよ。後にも先にもお客様一人だけでございます」
って言われたらどうしよう。
posted by 貞吉 at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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