2008年11月29日

タイヤ交換

「………まったく、バッカじゃねぇの。
………なんでこんなに、きつくナットを締めたんだよ。
全然はずれねぇんだよ! ………ビクともしねぇんだよ!………ったく」
ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに。 タイヤ交換です。
後輪の左右2本は終わり、そして前輪の右側のタイヤも終了。
残すのは前輪の左側のタイヤ1本だけでした。
この、最後のタイヤの、最後の1本のナットがビクともしないんです。
このナットが緩んでくれれば、あとは残ったスタッドレスタイヤを着けて、
タイヤ交換は終わるのです。
しかし、腹立たしいほどにキツく締められていて、はずれないのです。

「………何を考えて、こんなにきつく締めたんだ?
親のカタキじゃあるまいし、何もこんなにムキになって締めなくても」
全体重を足にかけ、レンチを踏みつけるのですが、
引っ掛けたレンチがナットから外れ、かかとを思いっきりコンクリートに打ちつけ、
痛さと反動で後ろにひっくりかえりました。
足のかかと、尾てい骨、ついでに背中の筋を痛めてしまったのです。


今年の春、この車のタイヤ交換をしたのは、
こんなにビクともしないほどに、きつくナットを締め付けたのは、
………私です。 私なんです。 他ならぬ私自身なんです。
「バッカじゃねぇの」とののしった相手は………実は自分なんです。
………自分でしたこととはいえ、何故、こんなにきつく締めてしまったのか。


ちなみに、この車を運転するのは女房です。
ナットをユルい状態で締めると、もしかしたら町中を運転中に、
三菱扶桑のタイヤみたいに外れちゃうかもしれない。
そう考えると、つい、他人の車は、気持ち強めに締めてしまうものです。
………しかし、自分でしたこととは言え、何故、ここまでキツく締めたのか。


結局ラチがあかず、情けない気持ちになりながら、JAFを呼びました。
「ナットが丸くなってバカになる前に、こうして呼んでくれた方が、
我々としても助かるんですよ。気にしないでください」
JAFのスタッフの暖かいお言葉です。
「どうしても車屋だと、機械で締めるんで固くなっちゃうんですよね。
機械は人間と違ってバカですから、加減が分からないんです」
「………………」
「どちらでやられました?」
「………………えっ?」
「イエローハットとかオートバックスとか、どこか町のスタンドですか?」
「………えっ? あぁ、私です。加減がヘタっていうか分からないもので」
「………あぁ、ご自分で交換されたんですか。じゃあご自分でナットを。
………何かその時に、いやなことでもあったんじゃないんですか?
相当きつく締められていますよ」

そう言われてみれば、この春先、クソ寒い中でタイヤ交換をしている時、
この車の主である女房が、暖房ヌクヌクときいた家の中からサッシを少し開け、
「ねぇ、タイヤ交換、まだ終わらないの? 私、買い物に行きたいんですけど」
ねぎらいも感謝もない言葉を浴びせられ、むかついたような記憶が。
「オマエの車のタイヤ交換をしてんだよ。ご苦労様のひと言もねえのかよ」
怒りにまかせて、最後のナットを強く踏みつけたような気がいたします。

ともあれ、最後の1本のナットが外され、タイヤを取り替え、
そしていよいよ最後のナットをつけて、締めるだけになりました。
その時、家の中から女房がサッシを少し開け、
「ねぇ、タイヤ交換、まだ終わらないの? 私、買い物に行きたいんですけど」

あやうく、同じ過ちを繰り返すところだったのですが、そこは学習です。
学習をした私が思ったのは、
『今から、全タイヤのナットを、ユルユルのユルユルにしてやろうか』でした。
posted by 貞吉 at 15:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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