2008年07月06日

私、中毒患者らしいです

「タバコの価格を1000円にした、このシミュレーションの場合、
喫煙者の数は現在の3600万人から500万人減るだけとなっているが、
本当に500万人だけですむのか? もっと、多くの者がやめるのではないか?」
「タバコをやめる者の数は、正直なところ掴みづらい部分ではあります。
しかし、今のご質問の本質が、税の減収をご心配してのご質問であれば、
その、ご心配はご無用です。
今現在の喫煙者たちは、10年前、5年前、2年前の大幅値上げにもめげず、
肩身の狭い思いをしながらでもなお、頑なに吸い続ける者たちばかりです」
「………そうだとしても、1箱1,000円となると、値上げ幅は半端じゃないぞ」
「値上げ幅? そんなことは全く関係ありません。彼らは間違いなく吸い続けます。
もしです、有り得ないと思いますが、万一、税収が減るような事態になったら、
その時は、1箱1,000円を5,000円に再度値上げすれば済むだけのことです」
「………1箱、5,000円? 君、そんな値段でタバコを買う者がいると思うか?」
「ええ。まず、喫煙が趣味の高額所得者。金銭的に余裕があれば買うでしょう。
ある意味、今後、タバコは一種のステータス的な存在になると思われます。
喫煙喫茶みたいなサロンが出来て、得意げな顔で吸うのではないでしょうか。
あと、残りの一般喫煙者たちですが、彼らはタバコが値上がりするたびに、
やめる、やめると騒ぎながら、やめることが出来なかった者たちです。
言ってみれば、意思のかけらもない、ただの中毒患者です。
麻薬患者と同じで、タバコを買うためなら何でもするのではないでしょうか。
絶対にやめない者、絶対にやめられない者。
この絶対数を、見込む税収で割り算すればいいだけのことです。
ともかく、タバコの値上げにより大幅な税収を確保できると確信します」


「どうせ、やめられませんよね? やめたくたって、やめられませんよね?」
えらい見込まれようです。信頼されちゃいました。

名目的には次のように言われているようです。
「タバコを一気に値上げする。そうすると皆さんはタバコをやめて健康になる。
そうなれば国の医療費は下がる。そしてタバコを吸わない方の受動喫煙もなくなる。
もう、皆がハッピー。良いことずくめじゃないですか」

1箱1,000円になるのであれば、これはもう考えなくてはなりません。
1ヶ月にタバコ代だけで30,000円は無理です。
どんな理由で値上がりするにせよ、やめるしかないわけです。
そう、人が観念したところに、タバコを吸わない学者の反論が出てきました。
どんな反論をしてくれるのか、そう期待していたら、
「禁煙する者が増えれば医療費が抑制できると言うが、そんなことはない。
タバコが有害とするならば、彼らがタバコをやめると寿命が延びてしまうんだぞ。
そうすると今以上に高齢者を増やしていくことになる。
これ以上、年寄りを増やして何をしようというんだ。
高齢者の医療費だって今の比ではなくなるんだぞ。考え直せ」

私ども、喫煙者をよそに勝手に言い合っているわけです。
一方では人を中毒患者扱いしながら、きれいごとを言う。
もう一方では、たくさん吸わせて死んでもらったほうが得だ、と言う。
なんという言われ方でしょうか、喫煙者。 ………悲しくなってきました。

だったら、吸う本数を減らそうか。 いや、ダメです。
中途半端に本数を減らして、喫煙者のままでいたりすると、
惨めな思いや、イヤな思いをさせられると私は思うのです。

爪楊枝をフィルターに刺して、根もとまで吸うようになるでしょう。
「悪いな、タバコ1本もらうよ」と言われた時、自分のうろたえ振りとその時の感情。
「お願い。後で絶対に返すから、1本だけ貸して」という時の自分の卑屈さ。
「………あのぉ、あつかましいとは思うのですが、今日、持ち合わせがなくて。
ひと吸いだけで結構ですから、ちょっと吸わせていただけませんか?」
タバコを吸っている赤の他人に、こんなことを言い出しかねない自分が怖いのです。

おそらく、追い討ちをかけるように世間ではニュースが流れるでしょう。
「タバコ欲しさにコンビニ強盗」
「タバコが原因で多額の借金。返済に困り首吊り自殺」
「団地のベランダでタバコの密栽培。逮捕者、後を絶たず」
「タバコ、1カートン(10箱)と引き換えに、娘を差し出した父親逮捕」


値上げするんなら、早くしろ! 明日しろ! 今しろ! すぐしろ!
喫煙者のびくびくしている不安な気持ちを弄ぶな!

「そんなことを言うくらいなら、今すぐ、自分でやめればいいじゃないの」
気が付いているんですが、それが出来ないから今も喫煙者をやってるわけです。
posted by 貞吉 at 18:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。