2013年06月05日

ゆるキャラ地獄の夏

関東では雨の降らない梅雨が続いているようですが、
クソ暑そうな夏が確実に近づいてきています。


「本日午後3時半頃、ゆるキャラで人気の股倉市のキンタマンが、
イベント中に倒れ、救急車で搬送されました。熱中症が原因とみられます。
なお、午後3時の気温は34度を示していたそうです」

もし、こうなった場合、翌日のイベントにキンタマンは登場するでしょうか。

キンタマンが倒れた日の夜、イベント主催者たちが集まり協議を始めます。
「別に金田クンじゃなくたって、他の誰かが、かぶれば済む問題だろう」
「じゃあ、明日のイベントは他の者が入って登場、これでよろしいでしょうか」
「待ってください。これだけテレビのニュースでも取り上げられたんですよ。
子どもたちも当然知っているでしょうし。登場させるのはおかしいでしょう」
「おかしいことなんか何もないだろう。君は少し考えすぎなんだよ」
「重度の脱水状態で危険な状態だというじゃないですか」
「だから、それは金田のことだろう。キンタマンと結びつけるな」
「子供たちは金田なんて男のことは知ったこっちゃありませんよ。
あくまでも子供たちにとって、倒れたのはキンタマンなんです」
「だったら、子どもたちはキンタマンを見て、元気になったんだ、そう思うだけだろう」
「おそらく2、3日は安静、入院になるでしょう」
「だから子供たちも親も、キンタマンが入院したことまで知らんから大丈夫だ」
「いや、親御さんが明日はキンタマンに会えないかもね、と言ってるはずです」
「そう言ってるんなら、そもそも、その家族は明日来ないから関係なしだ」
「なんで来ないと言い切れるんですか。来ないなんて言い切れないでしょう。
キンタマンありきのイベントじゃありません。他にもたくさんの催しがあります」
「あー面倒なヤツだな。分かった、じゃあ元気じゃないキンタマンを出せ」
「はぁー?」
「重松さんに頼んで、明日の日曜日だけでいいからキンタマンになってくれと、
誰か早く行って、お願いしてこい」
「重松さんは70歳を過ぎているんですよ」
「だからいいんじゃないか。そもそも元気がないんだから演技しなくて済む」
「………明日も暑そうなので、重松さん死にますよ」
「休み休み、やらせれば、それでいいじゃないか」
「弱ったキンタマンだなんて、あまりにもリアルすぎて、捉えようによっては、
股倉市は昨日倒れたキンタマンを休ませず、働かせるのかとクレームがきます」
「じゃあ、キンタマン2号だ。キンタマンだけに1号、2号があっても構わんだろう」
「それを言うなら、キンタマン右、キンタマン左という呼び名になるのでは」
「いい加減にしなさい」

どうでもいい話でした、本当にどうでもいい話でしたが、
似たような事態が発生した場合、確実に似たような協議がされるはずです。
個人的な意見としては(こんな話に個人的な意見があること自体、照れますが)、
ゆるキャラは登場させない方が無難だと思われます。しかし難しい判断です。

各地にいるゆるキャラの皆様、これから暑い日が続く季節になります。
くれぐれも、お体をいたわってください。
posted by 貞吉 at 20:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月12日

自分亡き後の骨の処分

遺言状に書いておかなければなりません。

『3丁目に久野さんという家がある。
この家の庭は日当たりが良くて、非常に手入れが行き届いている。
いつも感心しつつ、また羨ましいと思いながら眺めていた。
その庭の隅に、私の骨を埋めて欲しい。
知り合いでもなんでもないから、許可を取ろうなんてことはするな。
久野さんという方は、お安いご用ですよ、
そんなことを言うような人には見えなかったので、間違いなく断られるだろう。
だから、見つからないように、皆で協力し合ってこっそり埋めてくれたまえ。
切に願う』

また、やっかいなことを書き残して死にやがったなと、
残された女房や子供たちは思うことでしょう。
「どうする? この親父の言葉? 本気なのか?」
「……出来るわけないでしょう。いつものいやがらせ満載の冗談じゃないの? 」
こんな会話を私の死後にしてくれるだけで、
死んだ甲斐があったなぁと感じることができると思います。

というのは私、養子として入ったこの家の墓に入りたくないのです。
この家のご先祖の方々が眠る墓に、1人だけで入るのはイヤなんです。
だって、血のつながりはないうえに、顔を見たこともないんです。
そんな所に私がいきなり入ってきたら、
「おめ、誰だ?」 
分かり切った結果じゃないですか。一生馴染めませんって。

『切に願う』の後にカッコ書きで、裏面に続くと書いておくことにしましょう。
『(表面から続く)子供たちへ。
もし、久野さんの庭に埋めることが失敗した場合、
墓に納骨することだけは勘弁して欲しい。君たちにおいては、
親類や近所の目があるだろうから、納骨したふりはしておいた方がいいだろう。
私の骨は母さんが死ぬまで、納骨せずに家にかくまって欲しいのだ。
父さんの納骨を許可するのは、母さんの骨と一緒に納骨するときだけだ。
後生だ、頼む』

『追記。
東京から、私の兄弟等が墓参りに来て拝んでくれたら、
骨がないことを隠しているのだから、君たちは後ろめたさを覚えることだろう。
そんな時は、家族皆で歌って欲しい。
秋川雅史さんの「千の風になって」。ここで歌わずして、いつ歌う。
♪私のお墓の前で泣かないでください♪
♪そこに私はいません♪
気が付くかどうかは知ったこっちゃないが、君らは多少でも気が晴れるだろう。
以上だ』

書き残すかどうか、真剣に検討中しています。
posted by 貞吉 at 20:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月18日

本当の寿命

医師から癌を告知され、余命は半年ほどと伝えられる。
誰だって、少なくとも、1週間くらいはへこむことでしょう。
しかしテレビで紹介された女性は強かった。
ある日、ご主人にこう言いました。
「私、あと半年しか生きられない、そんな風には思わないことにする。
私は、あと半年も生きられる。そう、私はあと半年も生きることができるのよ。
それが私の寿命なら、残りを精一杯、生き切って見せるわ」
妻の健気で前向きな意見を聞かされたご主人は後日、妻に言います。
「………おまえ、個展を開くことにすれば?」
「私の描いた絵?」
「たくさん描いてきたじゃないか。
癌を利用するわけじゃないけど、癌のことを包み隠さず報告して招待状を送れば、
友達とか親戚とか、皆、見に来てくれるんじゃないか」
「でも、個展だなんて、人に見てもらえるような絵はないと思うけど」
「いいんだよ、上手くなくたって。私は生きてきましたという証を見てもらえれば」
「………そうね。たとえ誰も来なくたって、とりあえず目標はできるわね」
「そうだよ。来てくれなかったとしても、がっかりする必要なんかないさ。
ぼんやりと寿命が尽きるのを待つおまえの姿なんて見たくないし、
活き活きとした元のおまえの姿に戻れるのなら、それでいいじゃないか」

その後、絵を描いているときはもちろん、キッチンに立っているときも、
食事をしているときも、掃除をしているときも、庭の花の手入れをしているときも、
日々を、活き活きと笑顔を見せて過ごします。

「だいぶ作品がたまったわよ」
「そうか、良かったじゃないか」
「なんだかすいすい、今まで筆が止まっていた中途半端な作品が完成していくの」
「へぇー、そりゃあすごいね」
「癌を知らされてからの私、今の作品も、どんどん描いていくからね。
なんだか分からないけど、すごく創作意欲が湧くのよ。神様のおかげかな」
「おいおい、あまり無理するなよ。
あっ、そうそう。個展を開く場所、決めてきたぞ。
自由が丘の駅の近く。9月だからな、それまでしっかり元気でいろよ」

絶望と向き合いながらも、残された自分の寿命をまっとうしていた或る日。

「ちょっと、絵の具を買いに出かけてくるわね」
「あぁ分かった。気を付けてな。あっ、コンビニでコーラ買ってきてくんないか」
「分かった。コーラね。サンドイッチとか食べ物はいいの?」
「いや、いい。コーラだけで」

車で出かける奥さん。
途中、センターラインをはみ出してきた対向車に正面衝突され、あえなく即死。


途中から作り話ですが、
こんなに悲しくて、むごい運命も、世の中では現実に起こってることなんでしょうね。
自分の寿命だからしょうがないと、勇気をもって受け入れた人に対し、
「何を勝手なこと言ってんだよ。おまえの寿命が半年だなんて誰が決めたんだよ。
癌の告知を受けたあの日時点で、おまえの寿命は後、3ヶ月だったの。
これは、おまえが生まれた時から決まってたんだよ」

安全祈願をと、神社に行ってお賽銭を投じた後の帰路で事故死とか、
神様というのは、融通がきかないというか、事務的に処理される方なんでしょうか。
むごすぎます。
posted by 貞吉 at 20:12| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月25日

刑事の職務質問

「なんで、そんなことまで聞かれなくてはいけないんですか?」
「そんな個人的なことまで答えなければいけないんですか?」
私、裁判の経験はありませんが、
裁判官から、質問の意図はこれこれこうです。
答えによっては刑罰の重さに影響を及ぼしますとかキッパリ言われたら、
それはもう、聞かれたことに対し答えざるをえないと思うんです。
裁判ではなく、たとえば医師からの問診とか、生活保護の申請相談とか、
微妙な立場関係での「なんでそんなことまで?」と思う場面では、
質問に対して、そのたびに「質問の意図」を確認された方がいいと思います。



50歳がらみの刑事が木造2階建てアパートの階段を上がっていきます。
ピンポン、ピンポン。

「はい、どちら様ですか?」
「浦成署の者です」
「………はい? ………今、ドアを開けます」

ドアは、不安な気持ちの表れかゆっくりと開けられます。
そこに立っているのは、20歳代と思われる色白の女性です。刑事は、
女性の顔から、つま先まで、全身をなめるように眺めながら刑事であることを示します。

「奥さんですよね。驚かれないで聞いてください。
ご主人が会社で事件を起こしました。横領です。
そこで奥様からちょっとお話を伺わなくてはなりません」
「………横領?」
「ご主人に最近何か変わった様子とか、そんなことを伺いたいのですが」
「あのぉ………それで今、主人は」
「ご主人は、すでに拘留されています」
「主人は、その横領を認めているんですか?」
「それは、これからです。
奥さん、中に入れていただけませんか。ご近所の目もあるでしょうし」
「………どうぞ」

刑事を部屋に上げ、うろたえながらも奥さんはお茶の準備にかかります。
お茶を入れながら顔を刑事に向け、
「それで、主人はどれほどのお金を横領したと?」
「それも、これからです。奥さん、お茶は結構ですから、こちらによろしいですか」

お茶を出してから、ようやく刑事の前に座ります。
「で、どうでしょうか。最近、ご主人に変わった点というのは」
「………変わった点ですか。警察の方に申しあげるような変わった点というのは特に」
「警察に言う必要はないと思うけれど変わった点、というのはあるんでしょうか?」
「さぁ、どうなんでしょう。事件には全く関係ないと思いますので」
「………奥さん。 私は別に夜の営みの回数が増えたとか減ったとか、
そういうことをお尋ねしたいわけではないんです。
警察はそこまで個人のプライバシーには触れません。
で、なんですか? その変わった点というのは?」
「前まではお豆腐に醤油をかけていたんですが、最近はポン酢をかけるように」
「………奥さん。私の方から質問させていただきます、例えばギャンブルですが」
「ギャンブルは昔も今もやってません。賭け事は好きじゃないと言ってます」
「そうですか。じゃあ、休みの日に頻繁に1人で外出するようになったとか、
飲んで遅く帰ることが多くなったとか、金遣いが荒くなった、そういったことは?」
「いえ、そうしたことも一切ないです」
「そうですか。となると、やはり奥さんに隠れて女関係か」
「………はい?」
「いえいえ、こちらの話です。 ちょっと失礼しますよ」
すくっと立ち上がり、奥さんの許可を待たずに部屋の中を物色し始めます。
タンスの引き出しを下から開け、中を調べたりします。
「失礼ですが、これは奥さんのですか」
オレンジ色のブラジャーを指でつまみ、軽く差し出します。
「ええ。………そうですけど」
「お子さんは、まだいらっしゃらないんですよね」
「はい」
「作らないんですか、それとも子宝に恵まれないとか」
「欲しいのは欲しいんですが、経済的にまだちょっと自信がないので」
「でも、避妊していませんよね」
「否認してないって ………主人は認めたということですか」
「いやいや、そうはなくて、タンスの中にコンドームが見つからないので、
避妊はしてないんでしょうと申し上げただけです」
当たり前ですが、奥さんは返事をしません。
「それとも、コンドームの保管場所は別の所とかですか?」
これについても、奥さんは返事をしません。

「奥さん、私、個人的な趣味でこんな質問をしているわけではないんです。
じゃあ、ずばり伺います。 ご主人の女性関係はどうでしょう?
ご主人に浮気癖があるとか、そういったことはないですか?」
「浮気するほどのお金は持ち合わせていないはずです」
「………もし、お金を持っていたらどうなんですかね。まぁ、いいです。
ご主人とはどちらの部屋で寝ていらっしゃいますか?」
「寝ている場所ですか?」
「そうです」
「そこの部屋ですけど」
「そこでですか。ご主人は、奥さんとご一緒に寝られるわけですよね」
「………ええ、まぁ」
「ざっくばらんに伺います。
夜の営みの回数はどうでしょう。大幅に増えたとか減ったとかないですか?」
「………はぁ? ………大幅に、ですか?」
「いえ、大幅でなく、小幅でも結構です」
「………いや、特にそういったことは」
「どうでしょう、週に3回か、4回。そんなところですか?」
「そんなことまで答えなくてはいけないんでしょうか」
「奥さんは認めたくはないかもしれませんが、私は女性絡みだと思ってるんです。
もし、ご主人が他の女性と付き合っているとなると、当然、回数は減りますよね」
「変わらないです。今も昔も」
「週に3回か、4回ということでいいんですかね」
「回数は関係ないじゃないですか。今も昔も変わらないと私は言いました」
「う〜ん、それは奥さんの考えであって、捜査からは回数も重要なポイントなんです。
今も昔も週に1回であれば、それは参考になりませんけれど、
でも、今も昔も毎日やってますとなれば、女性関係はないのかなとなるわけです」
「………毎日です。今も昔も」
「ほほぉ、毎日ですか。奥さん、きめ細やかで透き通るような色白な肌ですからな。
いやぁ〜、それはそれはお盛んなことで、結構なことです。
改めて伺いますが、それは本当のことですか? 私が言ったからでは」
「毎日です。毎日、毎日、主人は私を求めて愛してくれています」
「そうですか、羨ましい。それはやはり就寝、床についてからですかね?」
「はぁ? 何を聞かれているのか、よく分からないんですけど」
「たとえば、ご主人が帰ってきて、台所で料理する奥さんの後ろから抱きつき、
スカートをまくりあげて、パンティーをゆっくり下して、始めだすとか」
「………………」
「いやいや、これは普段とはちょっと違った行動といいますか、
男という生き物は、やましい気持ちがあると、それを隠すような行動を取るんです。
おまえのことをこんなに愛しているんだよみたいな、ことさらそんな行動です」
「………たまに、そういう日もありますけど、最近に限ったことではないですから」
「おっ、そういう日もあるんですか。そうですか。奥さんは抵抗とかしないんですか」
「しません。素直に応じています。夫婦ですから」
「よくできた奥様でいらっしゃる。じゃあ道具とか使われても文句は言わんのですか」
「なんですか? 道具って」
「こう、クネクネするやつとか、ブルブルブルブルって小刻みに震えるやつとか」
「………それは、なんのために聞かれているんでしょうか」
「………いやぁ、奥さんがいやがるので、他の女性に試してみたくなったとか」
「そういったものは見せられたことも使ったこともありません」
「分かりました。体位は、もっぱら正常位ですか」
「なんなんですか、さっきから。どうでもいいじゃないですか、そんなこと」
「いやいや失礼。上に乗っかられらたら魅力的だななんて思ったものですから。
答えたくなかったらいいんです、この質問は。
妙なことを聞いてくると思われたことでしょう。大変失礼いたしました。
えー、話を戻させていただきます。 コンドームはどこに?」
「………………」
「ご主人の精子の量が前より少なくなったと感じるとか」
「分かりません。そんなこと」
「そうですか。
私の携帯の番号をここに書いておきますので、
ご主人の様子、取り調べの状況を知りたくなったら電話をください。
あと、何か思い出したとか、不安でしょうがないとか、寂しくてしょうがないとか、
なんでも結構です。気軽に電話をいただければ、再度お邪魔しますんで」
そんなメモ紙はいらないとは言えませんので、しぶしぶと受け取ります。

「あとですね、ご近所の方にちょっとご主人のことを伺わせていただきますが、
それは構わんですよね」
「……やはり、主人のその事件のことを伝えてしまうんですか?」
「いえいえそんな、奥さん。捜査上の秘密、個人情報の保護がありますから、
必要もなくペラペラしゃべるようなことは一切ありません。どうか、ご安心ください」
「そうですか。捜査に必要だと言われるのなら、しょうがないです。どうぞ」


刑事の声が1階から聞こえてきます。
「失礼します。真上に住んでる203号室のご主人について伺いたいのですが、
いえ、そんな殺人だなんて大それた事件ではないです。単なる横領です。
会社の金をつまむという、よくある話です。
女性関係だろうと睨んでるんですが、奥さんいわく、毎晩やってるらしいんです。
何をって、夫婦の営みですよ。毎晩って普通、有り得んでしょう。
刑事としては1つでも嘘があるなら、総てを疑ってかからんといかんわけです。
そこでなんです。どうですか、真下に住んでいて分かりますか?
2階から喘ぎ声が聞こえてくるとか、激しい物音がしてくるとか、
こんなこと当事者の奥さんに、しつこく聞けないでしょう。だから、伺っているんです」


こんな刑事はいないと思います。いないと信じたいです、
ですが、ひょっとしたら、いるかもしれない。それが現実の世の中です。
聞かれたら、答えなければいけないのでしょうか。 ならば対応策は?
ご主人に横領で捕まらないように強く言っておく、それぐらいでしょうか。
posted by 貞吉 at 00:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする