2013年03月21日

できるわけねぇだろ!

「第二艦隊、戦艦大和は、沖縄近海にある敵、輸送船団を全て撃滅すべし」
戦艦大和の艦長は、無謀な作戦だと分かっていても、
反論することはもちろん許されず、
無茶な命令を苦渋の面持ちで黙って聞くしかありません。
「敵、輸送船団を撃滅した後、沖縄本土に乗り上げ、敵兵と交戦すべし」
あまりにも現実を無視した指令に、ここで、たまらず声が出てしまいます。
「………ちょっと待ってください。
敵輸送船団を全て撃滅した後に沖縄本土に上陸とおっしゃられましたが、
当然、敵、輸送船団には多くの護衛戦艦がついているわけです。
敵輸送船団を全て、ということは護衛を含めた敵戦艦を、
全て殲滅させてからということをおっしゃられているのでしょうか」
「まぁ………そうだな。当然そういうことになるだろう」
「我が軍、大和に対して空軍からの援護はどれくらいあるのでしょう?」
「空軍からの援護? ない。援護はない。空からの援護は予定してない」
「空からの援護がない? ………お言葉ですが、この作戦が成功するとは」
「いや、いや。 ………天皇陛下が随分と期待されておる」
「………………。 いくら陛下が期待されているといえども」
「沖縄に上陸した際には、大和の砲弾をもって、本島を守って欲しい。
沖縄本島には取り残された我が軍、ならびに多くの民兵が待っている。
沖縄のここだ。 この地点に大和を座礁させてくれ。
再度、来襲してくるであろう敵軍の攻撃に対し、あらん限りの」
「………………………」
「おい、聞いておるのか!」


さて、時代は変わって現代。
上司から出される指示。その指示を聞いている途中で、
『バカなこと言ってんじゃねぇよ。そんなの1日でできるわけねぇじゃねぇか』
と、部下が思っているにもかかわらず、
「それでだな、もし時間が余ったら」
このくだりを聞かされた時点で無性に腹が立ってくると思われます。
『余るわけがねぇんだよ。余るどころか足らねぇんだって、終わらねぇって』
「時間が余ったら、会場づくりを早めにしておきたいんだ。
どうだろうか、だいたい1,000人くらいのお客様が来ると思うんだ。
それでだな、全員を着席させるのは無理だろうから、置けるだけ椅子を置いて、
椅子がなくなった時点で、後方部に簡単な仕切りを作って、立ち見席というか」

後半の指示なんていうのは、前半の指示をこなすことができたらの前提です。
前半の指示が無茶なものであって、こなせるかどうか疑問を思っているところに、
ぐだぐだ、ぐだぐだ、後半の指示を出されても聞く耳を持ちません。
「………………………」
「おい、聞いてるのか!」

「そんなの、できるわけねぇだろ!」
若い社員なら、ブチ切れてしまうのではないでしょうか。


大戦末期の日本軍の作戦は、無茶苦茶だったんだろうと思います。
しかし、時代が変わっても、指示を出す上司というか、お偉いさんは、
いっこうに改まることはありません。
戦時中の命令が、命令を出す方も、実現不可能と思いながら、
それでも敢えて命令を出さざるを得なかったのかどうか、それは知りません。
しかし、ねぎらいのない命令や指示を出した、その段階で、
戦争だったら敗けは決定するでしょうし、
会社だったら衰退の一途をたどるだけとなることでしょう。
やる気を起こさせるような、命令、指示の出し方を学ぶべきと思います。
posted by 貞吉 at 23:09| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする