2011年08月16日

終わり悪けりゃ、全て台無し

「今から新幹線で帰るの?」
「うん」
「どこまで帰るの?」
「東京」
「お盆休みに、福島に来たのは、おジイちゃん、おバアちゃんに会いに来たのかな?」

駅で、某テレビ局のインタビューを受ける子ども。
すぐ側には父親と母親なんでしょう、その様子をにこやかに見守っています。

マイクを差し出された子どもが答えます。
「違う」
「おジイちゃん、おバアちゃんに会いに来たわけじゃないんだ」
「うん」
「じゃあ、パパとママと旅行に来たのかな?」
ここで父親が口を挟んできます。
「私が単身赴任で、この地にいるもんですから、女房と子どもが」
「そうなんだ、じゃあ久しぶりにパパと会えて、ゆっくり過ごせたんだね」
「………」
「パパと一緒に過ごせて、楽しかったですか?」
「………別に」


地方放送か、全国放送かは知りませんが、テレビ放送されてしまうわけです。
久しぶりに家族で過ごせたお盆休み。
一般的には楽しい、ひと時を過ごせて良かったね、の場面なのですが、
その子どもは、楽しかったですかの質問に対し、「別に」。
父親としては、立場をなくすというか、面目丸つぶれです。


他人には分からない事情というものがあります。
もしかしたら、この日の朝、浮かれ気分で、わがまま言い放題の息子に、
また、離れ離れの場所で暮らすことになる父親が、
息子のため、しつけとばかりに、厳しく叱り付けたのかも知れません。
子どもは、そのことを引きずった状態で、インタビューを受けたのかもしれません。

父親からしてみれば、
「なんだよ、最悪のタイミングのインタビューじゃねぇか」
トホホな気持ちだったのではないでしょうか。

会社の上司、同僚、部下が、この放送を見るかもしれません。
東京の自宅の近所の方々や、あるいは親戚が見るかもしれません。
束の間、奥さんと子どもと過ごせた楽しい思い出も、台無しです。
さぞかし重い気分で今晩、一人で、お盆休みの終わりを迎えることでしょう。


まだ、お盆休みで久しぶりの再会をしている最中の方。
去りぎわと言いますか、離れぎわの印象は大切です。
帰って行く側も、送る側も、くれぐれも次の再会が楽しみになるような、
そんな雰囲気を作ってから別れたいものです。

でも、再会が楽しみという人ばかりではないような気がします。
亭主、あるいは妻の実家に帰省。
盆と正月の再会が苦痛、面倒という人も中にはいることでしょう。


お盆休みは塾も休みで、出来れば家でゆっくりとゲームをして過ごしたかった。
「えーっ。パパんところに行くの? 面倒だし、放射能が恐いじゃん」
これが実情だったら、このお父さん、かわいそすぎます。
posted by 貞吉 at 00:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月07日

核燃料はいずこへ

毎日、毎日、原発の怖ろしい現況が明らかにされていますが、
どれが本当の最新の状況なのか、疑いたくなります。
「この情報はまだ公開しなくていいよ。発表は来月にしようや」
「その情報は国民には刺激が強すぎるな。ステップを踏んで公表することにしよう」
情報の小出しスケジュールみたいなものがあるのではないかと。

「1号機のメルトダウンは認めざるをえない状況です。
2号機、3号機に関しては、その可能性が、ないとは申し上げられません」
こんな、いつも通りの“可能性”で、ぼやかしの記者会見をした後日。
「本日は2号機、3号機のメルトダウンの原因といいますか、その時期について」
「ちょっと待ってください。2号機、3号機もメルトダウンしていたっていうことですか?」
「ええ、そうです。だから、その原因を」
「原因説明の前に、メルトダウンしていたことの発表が先じゃないんですか?
それを、さも当然のように説明するのは、おかしな話じゃないんですか?」
「私がこれからメルトダウンに至った原因を説明申し上げるということは、
2号機、3号機もメルトダウンしていたんだな、当然、そういうことになりませんか」

人をおちょくってるのか、のらりくらりと、
聞かれなかったので答えなかったとか、
忙しくて報告することができなかったとか、
言ったら国民がパニックになると思ったからとか、
言っても専門的すぎて理解してもらえないと思ったからとか、
まだまだ公表されていないことが一杯あるんでしょうね。
それにしても、怖ろしい内容を、まったく緊迫感もなく報告できるのは何故?
私思うのですが、もしかしたら、この方たちは、もうふっ切れているんではないしょうか。
「もう、おしまいだよ。今さらジタバタしたって、どうしようもないんだよ」
そんな逃れられない結末の覚悟ができているからじゃないんでしょうか。


「えー、メルトダウンした核燃料が圧力容器の底を溶かし、こぼれ落ち、
格納容器の底に堆積している可能性があることは先に申し上げたとおりですが、
新たな報告といいますか、付け足しがございまして、実は格納容器の底もやられ、
現状を申し上げますと、地面にポッカリと穴が空いている状態です」
「………地面に穴? 核燃料はどこに?」
「ですから、地下深く深く、溶け込んでいってます。まぁ、これによって再臨界の心配は」
「溶け出した核燃料は地中のどこら辺りまで潜っていくんですか?」
「どこら辺りまでと申されても、地球の真ん中と言いますか、
そこを目指して………目指してというのは何か変ですね、向かっていると思われます」
「………それって大変に怖ろしいことじゃないんですか?
かつてのアメリカ映画、チャイナシンドロームが現実になっているんじゃないんですか?」
「ハハハハ、中国の地中から核燃料が顔を出してくるようなことはありえません。
じゃあ、ブラジル付近かといいますと、おそらくそれもありえないでしょう。
可能性で申し上げるなら、地球の地下深くにはマグマ溜まりがありますので、
核燃料がそれに触れて、空いた穴からマグマが噴き出してきて、それで治まるのか、
あるいは想像もできないような大爆発が起きるのか、
データがないので何とも申し上げられませんが、可能性はあると思います」

こんな発狂してしまいそうな怖ろしい報告を、
シレーっとした顔で言い出だしてくる日も近いのではないのでしょうか。
東電の幹部たちは、家族や親戚をこっそりと海外に避難させている、
そんなことはないんでしょうね。疑心暗鬼です。
「なぁ、お願いだから本当のことを言ってくれ! 教えてくれ!」
胸ぐらを掴んで、問いただしたくなるのは私だけ?
posted by 貞吉 at 21:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月15日

子どもの御手本

「次の競技は保護者の方々の、パンパクに育ってほしい競争です」

小学生である息子の運動会に行ってまいりました。

「保護者の競技ですって。あなたも出てきたら? BOXティッシュもらえるみたいよ」
「いや、いい。ひどい下痢で、今だってお尻にティッシュ挟んでる状態だから、無理」

保護者の競技。ワケの分からない競技名ですが、要はパン食い競争です。
紐にぶらさがっているアンパンを口にくわえてゴール。
これなら、参加希望の保護者たちに、ルールの説明をしなくて済みます。

参加保護者は全部で5列できたので、40人ほど集まったでしょうか。
昼近くで時間が押していたこともあったからか、それこそ何の説明もなしに
いきなり1組目の大人たちがスタートラインに並ばされました。

「位置について。 よぉーい」

“よぉーい”の言葉が終わらないうちに、1人のお父さんが走り出しました。
ほんとに、苦笑いしてしまうほどのフライングでした。
しかし、やり直しはありません。おとがめなしです。
見て見ないふり、そんな感じでした。
慌てたスターターが遅れてピストルでスタートの合図をします。
他の保護者たちは、このピストルの音で一斉にスタートです。
その中に、真剣な顔付きというより、怒ったような顔で、
フライングしたお父さんを猛ダッシュで追いかける、お父さんがいました。
「おっ、やる気満々だぞ。あんな、卑怯なフライングオヤジ、追い抜いてやれ!」
私、密かに猛ダッシュオヤジを応援しました。
フライングオヤジは、ぶらさがるパンの前で立ち止まります。
そのとき、猛ダッシュオヤジが、すぐ横のパンを目掛け、やってきたのです。

「あっ………」
私、唖然としました。
猛ダッシュオヤジは全速で走ってきて、そのままの速度でパンを手で引きちぎり、
口にくわえることさえもせず、パンを手にしたままゴールしたのです。
順位の案内係りは、その猛ダッシュオヤジをためらいなく1位の席に案内しました。

「………おい、あんなのアリかよ」
「………なんだか、勝ち負けにこだわる真剣さだね」
「こわ〜い。 俺、出なくて良かった」

毎年、毎回、保護者参加の競技を見て、あるいは自分も参加させられて思うのです。
真剣に競技に取り組むことを茶化す気も、バカにする気もありません。
しかし、何もそこまでムキになることもないのではないかと。

2組目のスタート前に、先生だと思いますが、
あらためて競技の説明をしているようでした。手を後ろに回し、
パンを口でくわえる仕草をしていましたので、ルールの再確認をしたのでしょう。

ルール再確認後の2組目のスタートです。
明らかなフライング1名、フライングだと思われる者2名でした。
そんな中、最初にパンのところにたどり着いたお父さん、
両手で落ち着いてパンをひきちぎり、口にくわえてから走りだし、1着でした。
もちろん、係りの者は丁寧に1位の席へ案内します。

「………ルールもへったくれもないんだな」
「………なんだか、目をそむけたくなってきちゃったね」
「こりゃあ、縄で両腕を体に縛りつけてスタートさせないと無理なんじゃないか」

その後の、3組目、4組目、5組目、まったく改まることなし。
手を使わずに、パンをくわえることができず、取り残されてしまう、
そんな光景を1度も見ることはありませんでした。
中には、ちゃんとスタートして、器用に手を使わずにゴールした保護者もいたでしょう。
しかし、私たち夫婦、他の保護者、子どもたちの目に付いてしまうのは、
「あっ!」
と声が出てしまうほどのルール違反を平然と行なっていた大人たちです。
当たり前ですが、子どもたち全員が見つめているわけです。
生徒たち全員の前で、勝つために平気で反則をしたわけです。


我が子を助手席に乗せ、スーパーの障害者専用の駐車スペースに止めるバカ母親。
子どもの手を引いて、並んでいる列に割り込んでくるバカ親父。
子どもが横に立っているのに、赤信号の横断歩道を渡っていく大人。
幼稚園のときでしたが、園児たちは園長先生の話を静かにして聞いているのに、
後ろで立ちながら、ペチャクチャ、ペチャクチャ、時おりバカ笑いしていた母親ども。
写真、ビデオ撮影の際、このラインから前に出ないでくださいと言ってるにも係らず、
ルールを守ることができない大人たち。

私にしたって、決してたいした大人ではありませんが、
せめて、せめて、子どもたちの前では、ルールを守るお手本となりたいものです。

反則で1位になったお父さん、自分の子に、どんな言い訳をしたんでしょうか。
「いいかい。1から10まで学校の先生の言いなりになってたらダメだぞ。
どうしてもこうしたい、どうしても勝ちたいというときは、自分で自分のルールを作れ。
そうしないと、いつもビリっけつになっちゃうぞ。 わかったかい」
根本的に、こんな言い訳を真面目な顔で照れずに言える人種なんでしょうね、きっと。
posted by 貞吉 at 16:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月27日

I love you baby 福島

「I love you baby 福島  I need you baby 福島  I want you baby 僕らは福島が好き。
応援してますよ。でも、私の半径5m以内には近寄らないでくださいね」

被災地への応援歌を歌い、物資の支援や寄付もしてくれて、心配もしてくれるのですが、
福島近辺には行きたくない、福島県民との接触は避けたい、福島県産は遠慮したい。

それはそれで、心配性の方なんでしょうから、何も言いません。

しかし私は福島県民として、そういった方であっても是非、感謝の意を伝えたいのです。
全速で駆け寄って、すかさず握手して、そして強引に、強く、強くハグしたいのです。
いつまでも、すりすり、すりすり、離さずに抱きつき、
「ありがとう、ありがとうございます」と、繰り返しお礼を言いたいのです。
悲鳴をあげて、卒倒されるのでしょうか。

しかし、被曝直後の衣類等身に付けている物なら、いざしらず、
人間から人間への被曝感染は、相当な量を被曝していないと有りえません。
それほどの、人へ被曝感染するくらいの量をあびた被爆者は、即死で生きていません。

「人と人では被曝しないんでしょう。分かってるのよ。でもね、なんとなく………」
そういうことなんでしょうか。
「さっき、お年寄りの排泄物を素手で片付けていらっしゃったのよね、偉いわよね。
でも、いくら綺麗に洗ったからって、その手でおにぎりを渡されたら、ちょっとねぇ………」
これと似たような感覚なんでしょうね。分からないわけじゃありません。


「私どもは福島県産のトマトはいっさい使用しておりません。ですからご安心ください。
今後とも、消費者皆様の安心と安全を第一に商品を提供させていただいております」
♪I love you baby 福島  I need you baby 福島  I want you baby 僕らは福島が好き♪

「福島の義兄家族が、避難するから、しばらく泊めて欲しいと言って来ました。
私は妊娠中です。ここは譲れません。心を鬼にして、断わろうと思っています」
♪I love you baby 福島  I need you baby 福島  I want you baby 僕らは福島が好き♪

「出荷できないのでと、大量のほうれん草を福島の親類が送って寄こしました。
即座にゴミ袋を何枚も重ね、そこに入れてから焼却処分しました」
♪I love you baby 福島  I need you baby 福島  I want you baby 僕らは福島が好き♪

「確かに当館の客室に空きはあるのですが、福島の方の宿泊はちょっと………。
部屋にある、テレビ、冷蔵庫、照明器具が壊れてしまうと聞いているので」
♪I love you baby 福島  I need you baby 福島  I want you baby 僕らは福島が好き♪

「福島の彼女と結納まで済ませていたのですが、両親が突然、結婚を反対しだしました。
私としても、ここは両親のせいにして、彼女との仲をなかったものにしたいと考えています」
♪I love you baby 福島  I need you baby 福島  I want you baby 僕らは福島が好き♪

「なんで福島から避難して来た子を、家の中にあげちゃったりしたの。
ほら見なさい。観葉植物たちが、のきなみ枯れてきてるじゃないの、まったく」
♪I love you baby 福島  I need you baby 福島  I want you baby 僕らは福島が好き♪


あー、やだ、やだ。
福島県民の皆様、ゴールデンウィーク、団体ツアーを組んで、
それも大型バス50台くらいで、気分転換にディズニーランドにでも繰り出しましょうか。
ディズニーランドが福島県民の貸しきり状態になっちゃったりして。
ついでに福島県御一行の大きなステッカーをバスの横に貼り付けて、
国会議事堂、浅草、秋葉原、渋谷センター街、横浜中華街、
人の集まるところを観光巡りなんかしたら、愉快、愉快。
爽快な気分になること間違いなしだと思います。


心無い人っていうのは、いつだって、どこにだって、必ずいるもので、
でも、ほんの一部の人だけだと思うのです。
「郡山は環境放射能測定値が高いから行かないほうがいいわよ」
こんな声を同じ福島県民である会津の人からも聞こえてくるのですから、
他県の方を、とやかく言うことはできません。

ともかく、こんなことで、めげていたら復興は夢の夢になってしまいますので、
強く、逞しく、生きていきましょう。
転向した学校で、放射能のことでいじめられたら、
そいつを追っかけまわして、捕まえて、抱きついて、
「応援してくれよ。応援してくれよ」 すりすりしてあげてください。
楽しいと思いますけど。
posted by 貞吉 at 23:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月28日

行列

会津若松では、ガソリン事情がだいぶ改善されたようです。
CDは聞かず、エアコンを切り、アップダウンの道を避け、加速はそろりそろりと、
私は、節約に節約を重ね、なんとか2月末の給油から、持ちこたえてきました。
そしてタイミングの良さもあってか、1台も待つことなく給油することができました。

しかし、並ばないと給油がままならない厳しい地域も、まだまだあるわけです。
私みたいな「並ぶのって面倒でヤだもん」という横着で緊迫感のない人間はともかく、
ガソリンがないと死活問題、そんな逼迫した状況に置かれている人も多くいるはずです。
私とて、そんな方々を「何もそこまでして」とか「普通、夜中から並ぶか」とか、
とてもとても、そんなことを言うことはできません。
夜中、翌日のスタンドの開店待ちの間、ガソリンの節約とばかりにエンジンを切り。
その代わりに車中で七輪を使い、結果、中毒死した老人。
給油待ちとはいえ、アイドリングする燃料さえ底をついていれば、
寒さとの闘いであり、眠ったら凍え死ぬのです。 笑えません。

「えっ? この行列、パン屋の開店待ちだったの? ガソリンじゃなかったの?」
早朝、車が並んでいれば、いちいち確認なんかしていられる状況ではありません。
とりあえず最後尾について、給油のチャンスをうかがうわけです。
こういった期待はずれというのか、
切実であるがゆえの思い違いが、あちこちで起きているのではないでしょうか。


「なぁ、おまえのところ、明日営業すんのか?」
ガソリンスタンドに勤める友人に、電話をかけて確認します。
「明日はやらない。ガソリン入ってこないから。給油なら無理だぞ」
「いや、ガソリンはいいんだ。そうじゃなくて、店の前に車を置かせてくれないかな」
「車を? でも、チェーンがかけられているから、中は無理」
「いいんだ、通行の邪魔になりたくないだけだから」
「ふ〜ん。なら、大丈夫だと思うけど、何時から何時ごろまで?」
「今夜の11時頃から、明日の朝7時には帰ってきてどかすよ」
「分かった。それなら問題ないと思うよ。一応オヤジに許可取っておくから」
「おう、サンキューな」
「夜中だけど、緊急車両とかも通るから、邪魔にならないように寄せて置いてな」
「おう、分かった」


被災地の道路はまだ、瓦礫が散乱しています。
比較的きれいに片付けられているのは、ガソリンスタンド付近くらいでしょう。

夜中の12時前、ガソリンスタンドのチェーンの前に車を横付けします。
そして仲間の車が来るのを待ち、その車に乗り、その場を去って行きます。
真っ暗なガソリンスタンドの前に、車が1台、ポツンと置き去りにされるわけです。

さて、それから10分ほどたって。
スーッと1台の車が、チェーンの前に止まっている車の、すぐ後に停車します。
それから3分ほど。
また1台、スーッと車がやってきて2台目の車の後ろに停車します。
車が1、2、3。 3台並ぶと、はた目からすれば立派な列です。
いったん列の形ができあがってしまうと、後は見る見るうちに、です。

Twitterでは、
「GS情報。並んでいるスタンド見つけました。まだ5台ほどでしたよ」
「そこって、明日の営業情報に入ってないんだけど、あえて隠してたのか?」
「並ばれるのが迷惑なスタンドは情報を公開しないみたいですよ」
そんな情報がやりとりされ、どんどん、どんどん、列は膨らんでいくわけです
かくして朝の6時には、1kmほどの車の列ができあがります。

「次回の入荷日は未定です」の看板は、
最初に並んだ2台目のドライバーの目に入っているのかどうか。
6時間も並んでいれば、目に入っていたとしても無視です。
信ずる者は救われる、思い込めばなんとかなる、の境地だと思います。


「うちの映画館では、スターウォーズ・シスの復讐は上映しないよ」
館主がそう言っているにも係らず、上映待ちの大行列が昔、アメリカでできたそうです。
「だから、ウチではやらないんだって。並ばれたって、どうしようもないんだって」
「OK。大丈夫だ。分かってる。気にしないでくれ、俺たちは好きで並んでいるんだから」
「………だから。 館主の私が言ってるんだから。 ………なぁ、勘弁してくれよ」
狂気の沙汰だなと、笑いながら思っていたのですが、
映画鑑賞と生活の手段、生きるための足であるガソリンでは意味合いが違います。
笑うことはできません。


さて、7時にスタンド前に帰ってきた男は、2kmに及ぶ列を眺めて何を思うでしょうか。
「えっ? ………………………………」
果たして、エンジンをかけて、スーッとその場から離れていくことができるでしょうか。
意味もなくできた行列。 誰が悪いとは言えないと思います。
被害の大小はあるにせよ、日本人は皆、同じ立場。被災者つながりなのですから。


皆様、こういった時ですので、なるべく誤解を招くような振る舞いは避けましょう。
道端でボウーッと突っ立っていると、知らないうちに、後ろに並ばれてしまいます。
posted by 貞吉 at 20:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする